IT人材育成に新たな視点から挑む。最先端技術を極めるプロフェッショナル集団。

株式会社バードワークス
総務部部長 谷口 智一 氏

2023.02.20

RAJC Report 編集部

2014年の設立以来、株式会社バードワークスは社員も倍以上に増え、全国でシェアを伸ばして大きな成長を遂げてきた。自治体のシステム開発を得意とし、特に税務のシステムについて強みを発揮している。県内小学校へプログラミング学習の出前授業を実施するなど、これまでもIT業務の啓発に取り組んでおり、RAJCのICT人材育成・就職支援事業のサポーター企業も務める。IT業界を目指す研修生たちに現場の生の声を伝え、県内のIT人材育成に貢献している。

本記事では、躍進するバードワークスが次のステージを目指す上で、新たな事業の柱を打ち立て、組織のあり方を模索する取組について紹介する。

企業データ

株式会社バードワークス

地方自治体向けのシステムインテグレーション事業を中心に、受託開発事業やクラウドソリューション事業を行う。

住所:鳥取県鳥取市湖山町北二丁目522番地2 セコム山陰ITラボラトリー2階
電話:0857-30-4791

設立時から大きく成長した組織を導くための、新たな方向性を打ち立てる

スタッフ11人でスタートしたバードワークスは、8年あまりで26人に増えた。その半分を新卒採用者が占め、これまで何となく共有してきた社風や方向性を、改めて再構築する必要性が感じられた。

谷口氏:新しい事業に取り組む上でも、各自が進むべき場所を確認でき、いつでも立ち戻れる軸を作りたいとさまざまな場面で思うようになりました。

会社が目指す方向を示し、スタッフが同じ方を向いて進んで行く。その旗印の一つが、アマゾンウェブサービス(AWS)のサービスパートナー企業認定だった。

県内初のAWSパートナー企業認定。クラウド技術が社員共通の目標に

AWSはアメリカのAmazon社の子会社が提供するクラウドサービスだ。現在クラウドプラットフォームの中では最有力といわれ、国内でも利用が広がっている。そのパートナー企業となるには、難易度の高い資格の合格者が一定数以上在籍するなど条件のハードルが高い。バードワークスは、社員一丸となって取り組んできた。

谷口氏:AWSには設立当初から着目し、挑戦してきました。近年のDX需要を受けてクラウド事業を本格化するにあたり、本気で取り組もうとタスクフォース的に施策を講じ、2022年5月、鳥取県を本社とする企業で初めて、サービスパートナー企業の認定を受けられました。

最先端技術へのパスポートを手にしたバードワークスは、早速それらを活用したサービス提供を開始している。今後全面的にブランド力を打ち出して時流に最適化したさらなる価値提供を実現し、「鳥取でクラウドならバードワークス」と言われる会社を目指す。 AWSの技術者はまだ一部だが、今回の認定を機に社員のスキル範囲の拡大、向上を推し進める。

人事考課にジョブ型雇用の考え方を導入するよう検討。社員が主体的にスキルアップする風土を作る

昨今、社会の先行きは非常に不確定で不透明だ。その中で生き残っていくには、個々のスキルが武器となる。バードワークスは人事考課にジョブ型雇用の考え方を取り入れて、社員の主体的なスキルアップに繋げようとしている。

谷口氏:働き方改革や同一労働同一賃金の流れで時間制約が強まるいま、勤務時間内だけで能力を身につけるのは難しくなっています。場合によっては勤務時間外にもスキルを高める努力が必要になるかもしれません。代わりに、相応の評価を約束します。個々がスキルを上げれば本人も賃金が上がり、会社も成長できる。どちらにとっても良い結果になると思います。

改革では、勤務時間や年功序列を重視する従来のメンバーシップ型雇用と、職務重視のジョブ型雇用のハイブリット的な運用を想定している。現在評価システムを構築中で、2023年から導入できるよう準備を進めている。

クラウド技術開発は事業とモチベーションの柱 鳥取に人を呼ぶ、魅力ある企業へ

AWSの認定で勢いづいたクラウド事業は、今後大きな柱として育てて行く予定だ。最先端技術が詰まったクラウド技術開発は、成長を求める社員の拠り所にもなる。 また、RAJCのICT人材育成・就職支援事業のサポーター企業を務める当社は、地元への思いも強い。

谷口氏:当社があるから鳥取に就職したいと思ってもらえる会社になりたい。そのためにはおもしろいことをできる能力が必要です。IT業界を目指す人も、結局は技術。自分を磨いた先にしか夢見る状況はありません。高度IT人材はどこでも不足しているので、そこに向かってほしいですね。

鳥取に根を張り、技術を武器に躍進は続く。


SEMINAR

セミナー紹介

■株式会社バードワークスの場合

ICT人材育成・就職支援事業のサポーター企業として参画。社内で活躍するIT人材の獲得を図る

ICT人材育成・就職支援事業

県内IT企業の人材確保、DXの進展などに伴う更なるIT人材の需要拡大などに対応するため、ITの専門的な学歴・職歴のない若年層を対象に、業界の理解を深めるセミナーやITスキル習得を目的とした研修を実施。

研修では、概ね4か月間で「Oracle OCJP Silver」の資格取得や「IPA基本情報技術者試験」合格レベルを目標とし、専門的なITスキルの習得を目指します。

対象者:
ITスキル習得を目指す、IT業界に興味がある概ね20~30代の求職者


VOICE

働く人の声

インターンで会社の魅力を実感。AWS検定へ向けて猛勉強中!

三村 貫太さん

県外の情報系専門学校を卒業し、Uターン就職しました。インターンの担当だった2年上の先輩の技術がとても高かったのと、質問しやすい風通しの良さが入社の決め手でした。
現在はAWSを活用した申請管理のアプリケーション開発に携わっています。入社から2年たち、徐々に任される範囲が広がってきました。難易度も上がりましたが、完了した時の喜びも大きいです。
AWSは検定へ向けて勉強しています。実力が給与に反映されるのは不安もありますが良い取組だと思います。今後は後輩を育てる立場にもなるので、さまざまな業務の知識強化、苦手な作業の克服にも力を入れ、全体を見渡せる力を養いたいと思っています。

RAJC(鳥取県地域活性化雇用創造プロジェクト推進協議会)の
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