人と人、機械と人が繋がる未来を創造するコミュニケーションカンパニー。

アカデミアシステムズ株式会社
代表取締役 鈴木 元 氏

2023.01.30

RAJC Report 編集部

アカデミアシステムズ株式会社は2004年に創業し、システムやソフトウェア、アプリケーションの開発などを行ってきた。2014年、タイに現地法人を設立した際、現地採用スタッフとのコミュニケーションにおいて言語の壁を痛感した経験から、会話練習プログラムを備えた日本語習得アプリケーション「ミッションジャパニーズ」を開発。さらにアジア圏言語を中心とした多言語自動翻訳チャットもリリースし、グローバルな交流、ビジネスチャンス拡大などへの寄与をめざしている。

本記事では、RAJCのセミナー受講と専門家派遣によって、戦略的なマーケティングに基づいた販路拡大に着手するアカデミアシステムズの取組を紹介する。

企業データ

アカデミアシステムズ株式会社

AI技術を用いて、異言語間の円滑なコミュニケーションの実現を目指す。今後は機械との意思疎通にも取り組む。

住所:鳥取県鳥取市寺町50番地NTT寺町ビル3棟2階
電話:0857-21-2360

「AIを活用したマーケティング戦略講座」を受講。販路拡大の理論に目から鱗

グローバル化の現代において、しばしば壁となるのが言葉の違いだ。アカデミアシステムズが開発した「ミッションジャパニーズ」は、外国人向けの日本語習得のアプリだ。AIを活用したコンピュータ(Chatbot)を相手にロールプレイ式の対話練習ができるため、非常に実践的で効果があるとユーザー評価も高い。グローバル化する現代には非常に有用なツールである。
一方で、その販路は思うほど伸びていなかった。

鈴木氏:自分が良いと思うものを作れば、自然に売れると思っていました。マーケティングについて真剣に考えたことがなかったのです。

従来の主な営業は、ウェブサイトや展示会、ピンポイントでの対面紹介など。鈴木氏が直接説明すると利用に繋がったが、導入先から新たなユーザーへは広がらなかった。

マーケティングにSNSを活用し、ユーザーの輪を広げる

RAJCの講座で鈴木氏の印象に残ったのは、実際の成功例だった。主婦が一人で始めたアイデア商品が、億単位のビジネスにスムーズに立ち上がっていった例をはじめ、個人や小企業のモデルが参考になると強く感じた。
商品ブレイクの鍵となるのが、SNSを活用したマーケティングだ。

鈴木氏: SNSも当社の商品も、コミュニケーションを扱います。売るためのメソッドにおいても関連が深いと考えていますので、うまく連携した形を考えたいと思います。

これまでもSNSで広告を打ってきたが、手探り状態でシステマティックな取組になっておらず、単発的な効果にとどまった。今後はそこからセカンドユーザー、さらにより広い利用者拡大を目指す。商品の改良についても、使い勝手やデザインなど、開発者が気づけないユーザーの声をSNSで効果的に吸い上げていく予定だ。

専門家派遣でより深い指導を仰ぎ、口コミを利用した売上の循環を確立させる

鈴木氏は講座受講にとどまらず、RAJCの専門家派遣制度を活用し、講師にハンズオン支援を要請した。現在、対面とオンラインの両方で定期的な支援が続いており、2022年10月から2023年2月まで、計10回ほどの支援が予定されている。

鈴木氏:最初のステップは「ターゲットを決めたマーケティングを行おう」です。現在のユーザーがなぜ使っているのか、何が良いのかを深掘りして、そこから横に展開していこうと。自社商品の良さはなかなか分析が難しく、専門家の方には第三者的な視点をとても期待しています。

ファーストユーザーからSNSなどで口コミが広がれば、セカンドユーザー、さらにその先へと大きな拡大が見込まれる。商品と潜在的なユーザーのマッチングがうまく回ってほぼ自動的に利用者が増えて行く、売上の好循環を造り出すのが目下の目標だ。商品がグローバル時代の一助となるのを願いながら、現在準備を進めている。

言語解析から画像解析へ。AIを駆使して人と機械の意思疎通を図る

アカデミアシステムズはいま、画像処理という新たな技術に踏み出そうとしている。
たとえばドローンが見た画像を自動で解析して「この場所が危ない」と伝える。その際、人と機械のコミュニケーションが課題となる。プログラミングなどの専門技術を介さず、誰もが機械と日常言語でやりとりする未来は近いと、鈴木氏は考えている。

鈴木氏:世界には人間と、動物など人間以外の生命がおり、さらにロボットという第三の生命が現れました。この三者のコミュニケーションまで取り組みたいと考えています。

技術者たちはいつも、一歩先の未来で人々を待ち受けている。


SEMINAR

セミナー紹介

■アカデミアシステムズ株式会社の場合

AIを活用したマーケティング戦略講座を受講。SNSを活用し販路拡大を図る。

AIを活用したマーケティング戦略講座

事業所の魅力発信や生産性向上に不可欠であるAIを活用したマーケティングに視点を置き、導入・運用の中核となる人材を育成することを目的とします。

最先端のデジタルマーケティングを活用し、理想の顧客を集客できる仕組み創りを目指します。

対象者:
自動車関連、情報関連、観光、食、医療・ヘルスケア分野などの事業者のAIを活用したマーケティングを導入しようとしている、または既に導入している事業者の事業主および実務者など


VOICE

働く人の声

マーケティング戦略を通してより使いやすいアプリにしたい

課長 桑谷 剛史さん

会社の創設前から鈴木さんと一緒に仕事をしています。業務はシステム開発、データベース開発、アプリ開発、多言語翻訳システム開発など多岐にわたります。「ミッションジャパニーズ」では、アプリ内のビデオ会議システムの制作を担当しました。
私が手がける仕事は細かな仕様が定まっていない場合が多く、開発者の裁量に多くを任せていただいています。自分で自由に考えて提案できるのはやりがいを感じます。
マーケティングについてはこれまであまり考えてこなかったのですが、専門家に支援を仰ぎ、ユーザーに最も重要な部分を浮き彫りにして、アプリの使いやすさを向上させたいと期待しています。

RAJC(鳥取県地域活性化雇用創造プロジェクト推進協議会)の
支援事業やセミナー開催情報については、RAJCウェブサイトをご覧ください。

RAJCウェブサイト

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