キャリアデザインのモデルを確立。将来を見通せる働き方で職場にもっと笑顔を

社会福祉法人 博愛会
高齢福祉部長・施設長 竹下 篤史 氏

2021.01.18

RAJC Report 編集部

博愛会は、高齢者、障がい者及び児童福祉事業を手がける社会福祉法人だ。米子市一部を拠点に、高齢者施設と障がい者福祉サービス作業所、障がいがある児童の放課後等デイサービスなど10の事業所を運営している。スタッフは現在165人。10代から70代まで年代層が幅広く、勤続年数の長い職員も多い。
法人理念は「利用者・家族・地域に『笑顔と安心』の輪を広げます」。利用者も職員も幸せ感を共有していこうと、利用者・家族に寄り添った支援、やりがいを実感できる職場づくりに努めている。

本記事では、スタッフがキャリアデザインを描ける道を拓き、意欲向上と人材獲得で飛躍をめざす博愛会の革命を紹介する。

企業データ

社会福祉法人 博愛会

高齢者、障がい者、障がい児と幅広い福祉事業を展開。誰でも利用できる運動施設を作るなど、地域の福祉と健康を支える。

住所:鳥取県米子市一部555
電話:0859-37-1100

4つの等級を設けてキャリアパスをモデル化。ステップアップの「見える化」でモチベーションアップ

価値観やライフスタイルが多様化するいま、福祉サービススタッフに求められる技術や知識も日々増加している。法人が掲げる「利用者が自ら自分らしさを見つけ、感じる」ケアのためにもスタッフのスキルアップが欠かせないが、スキルを向上させた結果、給与や昇進などにどう反映されるか、示せずにいた。

竹下氏:スタッフにどのような将来があるのか明らかにして、人材を育成するための環境を整えたかったんです。

法人は3年ほど前、職場改善と将来ビジョンづくりのための「事業計画策定委員会」を立ち上げた。今年2月、キャリアパスを明確にしようと打ち出し、具体的な手法などをRAJCに相談。専門家の助言のもと、実現に向けて取り組んでいる真っ最中だ。
専門家が提案したのは、等級格付けだ。介護職を対象として、新人の「初級」、独り立ちできている「中級」、ベテランの「上級」、フロア長などを務める「責任者」と、4段階を設定。ステップを上るために必要なスキルアップや研修受講などの要件を明確にして、スタッフが自らキャリアデザインを描けるシステムの確立をめざす。

努力が報われるシステムで、離職者防止・人材確保

これまで、昇給など先の見通しが立たず不安から辞職した人は少なくない。一方、他の施設へ移った後に再び戻ってくるスタッフもいた。職場の雰囲気の良さには自信がある。あとは、キャリアプランを描け、努力が報われるシステムが整えば、鬼に金棒だ。

竹下氏:目標やリーダーになる要件、キャリアアップに必要なスキル等が明確になると、やる気が上がると思います。その意欲が利用者にも伝わり、全体の活性化につながると期待します。

もう将来を不安にさせないという、経営陣の強い意思が、この改革に込められている。

スキルマップを導入し、客観的で公平性のある評価へ。等級格付けステップアップの指針を明確化

キャリアパスを明確にできたら、どうすれば4つの等級を上れるかを示さなくてはならない。その指針の一つが、スキルマップだ。
専門家の指導を受けながら、介護職用、障がい者支援用とチームを分けて作成にあたっている。チームには現場のスタッフも交え、実態に即した約100項目をリストアップする。

竹下氏:何ができて何が足りないか、スキルマップによって本人にも上司にも明確になります。格付けの上でも重要な評価となります。また、長く勤めている職員に対しても、スキルの見直し、さらなる成長につながると思います。

成長が見えるシステムを職場の魅力として育て、笑顔あふれる職場、求職者に選ばれる職場をめざす。

今回の改革には、スタッフのモチベーション向上と同時に新規人材確保の狙いもある。

竹下氏:等級基準やスキルマップを作ろうにもやり方がよく分からなかった。RAJCに相談して良かったです。
スタッフが成長できる職場をしっかり作って、新しい人材にアプローチしたいですね。求職者に選んでもらえる、この法人の特徴、魅力として育てていきたい。

近年、育児・介護休業と別に子どもの看護休暇を設けるなど働きやすさを追求している。職員が楽しく働けば利用者にも笑顔と安心が生まれる。いまよりもっと笑い声の絶えない施設へ、博愛会は生まれ変わってゆく。

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