POS解析でニーズに即した提案を強化

株式会社イヌイ
代表取締役社長 乾 康彦 氏

2019.12.01

RAJC Report 編集部

株式会社イヌイは、鳥取県東部に自社店舗「イヌイ薬局」を展開する相談薬局。処方箋による調剤・医薬品販売を始め、日ごろの生活習慣を整え病気を事前に防ぐ「プライマリケア(未病)」を理念に掲げ、オーガニック食品等の販売、自社オリジナル商品の開発および自社ECサイトでの販売、健康・美容に関連するセミナーの開催まで、幅広く事業を展開している。

本記事では、競合が多く、確かな経営戦略と個性が求められる医薬品小売業界の中で、あらゆるニーズに対し、素早く的確でより良い提案を行うための態勢強化を目指す株式会社イヌイの取り組みについて、代表の乾 康彦氏のお話を交えながら紹介する。

企業データ

株式会社イヌイ

「予防分野における全国実力薬局100選」にも選ばれた、健康をトータルにサポートする相談薬局。

住所:鳥取県鳥取市宮長276-2
電話:0857-53-5805

老舗の地元薬局が抱えていた課題は、蓄積された「POSデータの有効活用」

「イヌイ薬局」は、地元では老舗として知られる薬局。また、代表の乾氏は、漢方薬の専門家として関連団体の会長も務める人物だ。

乾氏:祖父が開業し、私は3代目となります。2005年、中国の国家資格である漢方の専門試験に合格し、「中医師」となりました。現在、日本中医薬研究会の会長として、漢方の普及、健康増進、プライマリケアの啓発などに努めています。多様な健康相談、漢方相談に応じ、「アトピー性皮膚炎が改善された」「赤ちゃんを授かれた」などのお声をいただいております。

各店舗では以前からPOSシステムを導入していたが、蓄積されたデータの分析・活用までには至っていなかった。

乾氏:店頭には、医薬品や食品、生活用品など約2万5千種の品が並びますが、商品選定の上で悩みがありました。

専門家の指導の元、POSデータを最大限に活用。ニーズに即した独自販売戦略の立案・実施が可能に

RAJCから課題解決のため専門家を派遣を受け、多変量解析等のノウハウを得た結果、商品の仕入れ・撤去の判断が変化した。

乾氏:POSデータ分析は、商品の選定、数量や仕入れ・引き上げタイミングの決定に大きな力を発揮しています。店舗ごとの売れ筋も把握でき、バイヤーの発注精度が高まって生産性が向上、売り上げも伸びました。

データ解析を顧客とのコミュニケーション活性化・CS向上に活用。さらにはES向上も狙う

イヌイ薬局の特色でもある、病を未然に防ぐ「プライマリケア」の提案は一朝一夕にできるものではなく、顧客との長期的な関係性を気づくことが重要となる。この点でも、統計に基づいた品揃えと提案を可能にするPOSデータ解析は、顧客の満足度向上と長期的な信頼関係構築の礎となる可能性が大きいと期待を高めている。

また、職員の基礎的な会話スキル向上・モチベーションアップの手法などについても、RAJCから派遣された専門家の指導のもと取り組み、顧客とのコミュニケーションの活性化、働きやすい職場づくりを進めている。

データをもとにマニュアル化し、さらなる進化と地域への貢献を図りたい

今後のデータ活用や将来への展望について、乾氏に伺った。

乾氏:今後分析を深めてより幅広いカテゴリで法則を探り、一連の流れをマニュアル化して、よりお客さまの要望に即した店づくりを進めたい。中国医学とオーガニック、薬膳などを通して地域のみなさまの健康を支え続けたいと思います。

イヌイ薬局の取り組みは、単なる売り上げの向上や業務効率化にとどまらず、地域の方々から信頼される「かかりつけのドラッグストア」の実現に近づくイノベーションとなっている。

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