ホテルシステムが支える国民宿舎の新挑戦

ブランナールみささ

2018.03.01

RAJC Report 編集部

旅館が軒を連ねる三朝温泉街の一角に、ブランナールみささの白壁が輝く。三朝温泉は開湯850年以上の歴史を持ち、高濃度のラドン含有量を誇る薬湯と名高い。ブランナールみささは全国から訪れる温泉客を、町営の国民宿舎としてもてなしてきた。かつては町民の結婚式場などにも利用され、近年は湯治を目的とした連泊客、リピーターの人気を集めている。

本記事では、2017年から指定管理者となった株式会社ジーライオンが運営するブランナールみささが、ICTシステム導入により紙台帳を抜け出してサービス向上と生産性アップを実現し、さらに温浴施設を開設して新たな魅力創出に挑戦する取り組みを紹介する。

企業データ

株式会社 ジーライオン ブランナールみささ

2018年ラドン熱気浴場を新設し、管理栄養士監修の食事を提供するなど健康づくりで特色を出す。

住所:東伯郡三朝町三朝388-1
電話:0858-43-2211

紙ベースからデジタルへ。サービストラブルやロスを防止

2017年に運営業務を受託した株式会社ジーライオンが真っ先に改革の必要を感じたのは、紙台帳などの非効率な業務だった。台帳に限らず、事務や連絡事項はすべて手書き、紙ベース。
そのなかでスタッフが顧客情報を共有できていなかったり、行き違いが生じるなど、サービス上でのトラブルがままあった。

RAJCは要請を受けて専門家を派遣し、当館に合ったICTシステムを提案した。

ICT導入でwin-winの関係を築き、持続的な経営へ

導入したのは、情報共有に長けた代表的なホテルシステムの1つ。顧客情報をICTで管理し、PC・タブレット端末で確認可能になった。資料作成や予定表など、これまで紙ベースで行っていた業務をデジタルに移行したため、タスク見直しの機会にもなった。

従業員にとっては、大きな挑戦となった。「従来のやり方をかえたくない」という声もあったがトップダウンで実行。結果的にはより良い働き方に繋がっている。

ICT導入後、従業員の動き方が変わった。

1人1台持つタブレット端末で瞬時に情報共有できるため、確認のためにわざわざ事務所に行って台帳をめくらなくてもよくなった。館内での客の問い合わせにも、事務所に電話をかけなくてもタブレットを開けばいい。客を待たせずに即答でき、移動や伝達ミスが減って効率が上がった。

システム導入は、2つの大きな成果をもたらした。

1つには、サービスの充実。システムでできることはシステムにまかせ、ゆとりが生まれた分、接客など人がすべきことを人が行う。これまで以上に質の高いサービスが可能になり、CS向上、リピーターの獲得につながる。

2つめは、労働時間の短縮。手間と時間ロスが削減され、能率が上がった。将来的には8時間労働を目標に掲げ、従業員のプライベートと仕事、両面の充実をはかる。待遇の向上も見据えている。

客には高い満足を、従業員には労働時間短縮と報いのある収入を。ITCでwin−winの関係を築き、魅力的な宿、職場をめざす。

ラドン熱気浴場新設。健康づくりに特化した施設へ

三朝温泉は、全国屈指のラドン含有量を誇る温泉だ。ラドンは温泉の蒸気を吸い込むことで高い健康効果があるとされ、ブランナールみささは源泉の温泉ミストを利用した新しい温泉療法を提供する。

2018年、3階フロアを全面改装してラドン熱気浴場が誕生した。
一般的な温泉とは異なり、ここでは作務衣に着替えて寝椅子に横たわる。室内には高濃度ラドンを含む温泉ミストが満たされ、約40分間、静かに呼吸を繰り返す。
新陳代謝を促進させ、免疫力や自然治癒力を高めるというホルミシス効果を高効率に取り込む事が期待されている。

また、食事でも健康をサポート。旬の地の食材を使うのはもちろん、管理栄養士監修のもと、栄養バランスを考え、美と健康を意識した料理を考案。 ラドン熱気浴と健康ランチをセットにしたメニューも提供している。

イノベーションで意欲を新たに、地域の活力を生む

指定管理者となって直ちにソフト・ハード両面での改革を行ったジーライオン。
新生ブランナールみささは、健康づくり特化施設として三朝温泉街の活性化をめざす。

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