残業ゼロとサービス向上を実現した、結束力を高める仕掛け

株式会社 味屋コーポレーション
営業部部長 権田 和志 氏

2018.03.01

レポート

味屋コーポレーションは、鳥取県西部を拠点に約10店舗を経営する飲食店グループだ。仕出し料理や和食レストラン、高級日本料理店と多岐にわたる展開で幅広い客層にアプローチし、地元客や外国人観光客にも好評を博している。なかでも「太陽軒」のラーメンは、世代を超えて食べ継がれるソウルフード的な存在だ。
2018年4月から学校給食に参入し、安全・安心な食で子どもたちの成長を支える。

本記事では、モチベーションと生産性の向上、サービス改善にまで効果を生んだ団結力を高める組織づくりの取り組みを紹介する。

企業データ

株式会社 味屋コーポレーション

地元食材を活かした飲食店約10店を鳥取県西部を中心に経営。全国へのFC展開をめざす。

住所:西伯郡日吉津村日吉津1370-2
電話:0859-27-0080

モーレツ社員時代から、一人一人を丁寧に育てる会社へ

昭和57年の創業以来、時代の先を読みながらさまざまな外食事業を展開してきた味屋コーポレーション。かつては新入社員を即現場へ配属して鍛え、誰もが深夜まで働いて会社を支えたが、その働き方は徐々に時勢に合わなくなってきた。

権田氏:社員間のコミュニケーションが不足していました。その結果離職率が高く、せっかく入社いただいたのに長く続かない方が多いのが悩みでした。

鍵となるのはコミュニケーション。RAJCのセミナーを参考に独自に改善策を講じ、団結力の強化に取り組んだ。

コミュニケーションと連帯感を高める社員教育

社員同士の連帯感を高めるため、味屋コーポレーションでは社内勉強会やスタッフ会議などを実施している。
勉強会では入社3年未満の社員に対し、コミュニケーションの仕方などを伝える講義を月1回、合計10回開催。ともに仕事をする仲間同士、信頼関係を高める。

権田氏:よく「相手を褒めよう、認めよう」といわれますが、いきなりは難しい。相手の人となりがある程度わかって、初めて認め合い、信頼して仕事の話をできるものだと、順番があることを伝えます。

さらに、どの職場にも一冊のノートが置いてある。「ありがとうノート」と題された大学ノートを開くと、時にはカラフルなサインペンを使って、スタッフ同士の感謝の言葉が綴られている。

権田氏:日々業務を終えて帰るとき、「ありがとう」という言葉をノートに書いて伝えるんです。一緒に働いている仲間の作業など、慣れてくると当たり前に感じてしまいがち。当たり前から感謝の気持ちは生まれないので、お互い認め合う気持ちを強めるために「ありがとうノート」という仕組みを入れています。

このほか、互いに励まし合いながら完歩する「中海一周ウォーキング」を年一度開催。社員やパート従業員、取引先も巻き込んで、感動を分かち合う名物イベントとなっている。

覆面調査員が来店調査。社員の意欲と効率性が向上

味屋グループ各店には毎月、覆面調査員が来店する。入店から退店まで、スタッフの対応や料理の質、店舗の清潔感など約100項目をチェックし、コメントを出す。

権田氏:調査結果を受けて、パートスタッフを中心にCIS向上委員会を開き、改善策などを話し合います。どのような評価があり、それに対してどんな取り組みを行ったのか、成果を店対抗で発表して表彰します。ボトムアップの提案が認められることで、意欲の上昇が感じられ、効率も上がっています。

パート従業員もアルバイトも、誰でも理想の店づくりに参加できるのがこの取り組みのポイントだ。客に喜ばれるためにどうすればいいか、花飾りやメニュー表の工夫など、それぞれの特技を活かして改善を楽しんでいる。

権田氏:一連の取り組みを通して、チームワークが良くなり、職場に活気が生まれました。スタッフが一丸となって知恵を出し合い、生産性が上がって残業時間が減少。さらに4週8休8時間労働を掲げ、働き方改革を進めています。

成長を実感できる会社づくり。選ばれる会社へ

今後めざすのは、「離職率の低い会社」から、さらに「従業員に選ばれる会社」だ。

権田氏:飲食店が好きとか、料理や接客をしたいというだけなら、当社でなくてもほかに多くの企業があります。当社は、社員が成長を実感できる会社として、意欲の高い人材に選ばれる存在になりたいですね。

社員同士が切磋琢磨し、結束力を高めて、人として大きく育つ会社をめざす味屋コーポレーションは、その人材を武器に全国展開を狙っていく。

RAJC(鳥取県地域活性化雇用創造プロジェクト推進協議会)の
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